小陳の中国よもやま話―その4:“上有天堂,下有苏杭”の杭州


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“上有天堂,下有苏杭”之杭州

  对于绝大多数日本人而言,“杭州”这个地名,或许远不如北京、上海等名字耳熟能详。不过,在中国,却也堪称一座妇孺皆知的文化名城。所谓的“上有天堂,下有苏杭”,具有“人间天堂”之称的杭州,自古以来就以其明媚的自然风光与深厚的文化底蕴而闻名于全国。
  然而,上个世纪八、九十年代前后的杭州,虽地处长江三角地带这一向来富庶的鱼米之乡,经济颇为发达。作为中国“八大古都”之一,也能引得各方文人荟萃。但从整体影响力而言,却不仅与相距不足200公里的上海之间存在着一定的差距,即便在全国各大省会城市之中,其存在感并不最为突出。所幸,过去二三十年中,长江三角地带逐渐发展成为全中国经济发展势头最强劲的地区,而作为这一地带中心城市之一的杭州,自然也水涨船高,其经济地位在全国范围内日益凸显。而位于杭州城区中心的西湖景区,于2011年登录为世界遗产这一盛事,更是令其如虎添翼,进一步扩大了其在海内外的影响力。得天独厚的地理位置与自然环境,使得古老的杭州在保留其历史文化名城之一固有面貌的同时,更进一步完善着经济建设与投资环境。两者相辅相成,相得益彰,让杭州在过去短短的十来年间,获得了全方位的长足进步,跻身于准“一线”城市的前列。
  所谓的“一线”城市,是伴随着经济文化、特别是房地产事业的迅猛发展而诞生的一个新兴词汇。主要指在政治、经济、文化、影响力等方面处于全国领先地位的特大城市。目前被视为“一线”的有北京、上海、广州、深圳这四个城市,简称“北上广深”。其余的城市则分别被归为二线(如杭州、南京等省会城市)、三线(一般地区性城市,依次类推)等档次。而在老百姓眼中,除了经济水平等宏观指标之外,看待一个城市的“线”级水平,主要就是看当地的不动产价格。杭州,就在2008年左右,虽然在经济总量方面稍有逊色,但其不动产价格几乎已与上海并驾齐驱。从中国房地产价格开始快速增长的2003年前后至2008年这短短的五年间,杭州从众多省会城市脱颖而出,成为百姓心目中的“准一线”城市。
  几千年来的农耕文化,使得拥有自己的土地与房屋,成为中国人内心深处最为基本的本能性需求。然而,随着房地产价格的飞速增长,依靠年轻人自己的收入购买商品房的机会越来越小,“上无片瓦,下无寸土”的男青年甚至会因此而失去恋爱与结婚的机会。不得不说,十几年前陆续出现的“啃老族”现象,有其值得深思的社会性大背景问题。然而,更为可悲的则是无老可啃的“蚁族”甚至“鼠族”。后两者基本上都是生活在大城市、具有着一定学历与能力、至少也是身怀梦想的年轻人群。但由于难以企及的不动产价格以及户籍制度等原因而只能租住于地下室或城中村等居住条件不甚理想的地方,日复一日地重复着枯燥而灰暗的生活。其中一部分深感在大城市扎根无望的年轻人群开始提出“逃离北上广”的口号,纷纷回老家重新开始寻找新的工作与生活契机,或者把目光转向不动产价格涨幅相对稍稳、户籍制度更为灵活的杭州等准一线或二线城市。
  事实上,作为准一线城市的杭州,深知自己的地位与“身份”,它在住宅、或住宅补贴以及落户制度等方面推出了许多实实在在的优惠政策,筑巢引凤,吸引各方的高学历、高能力人材,以实现“双赢”。即在为年轻人材提供发展机会的同时,也为保持其自身的可持续性发展打下坚实的基础。
  对于杭州而言,从“准”一线至“正”一线的时辰钟,也许已经开始“嘀嗒”响起。

※对于“一线”、“准一线”或者“一线强”“一线弱”等概念的判断标准,有许多不确定因素。或因政策而异,或因团体而异,或因人群而异,等等,不一而足。目前据说就有一些房地产开发公司把杭州列为一线城市。小文中的评“线”标准并非出自某一权威标准,而是仅据所能收集到的资料进行陈述而已。如有出入,务求见谅。特此备注。

 杭州は北京や上海ほど日本人には馴染みがないかもしれませんが,中国では,“上有天堂,下有苏杭 Shàng yǒu tiāntáng, xià yǒu Sūháng”(上には天国あり,下には蘇州・杭州あり)と言われるほど,昔から風光明媚で文化レベルの高さでも全国的に知名度の高い都市です。
 浙江省の省都と言ってしまえば,一地方都市に過ぎないと思われがちですが,中国で最も経済的に発展している揚子江デルタに位置し,高速鉄道を使えば,40分ほどで上海に行けるという交通の便にも恵まれている上に,世界遺産にも登録されている西湖という全国屈指の絶景を擁しているため,近年では住宅価格が上海をも追い越そうという勢いです。
 ところで中国では,ちょっと前の“啃老族 kěnlǎozú”(すねかじり族)に続き,“蚁族 yǐzú”(蟻族)という,ある程度の学歴を持つワーキングプアの存在が近年問題視されつつありますが,大都会の不動産価格の高騰に伴い家賃の上昇に苦しむ低所得のサラリーマンは,北京や上海及び南中国の広州,深圳など,いわゆる“一线城市 yīxiàn chéngshì”(最先進都市)の生活コストの高さに嫌気がさし,“逃离北上广深 táolí BěiShàngGuǎngShēn”(北京,上海,広州,深圳を脱出しよう)というスローガンまで叫ばれだしています。杭州最も人気の逃げ場の一つだったのですが,近年の不動産価格の異様な高騰のため足を踏みとどまらせる状態になっています。
 また,2010年あたりから,未曾有の深刻な“用工荒 yònggōnghuāng”(〈主に出稼ぎ労働者の〉人手不足のこと)現象が杭州近辺で蔓延しはじめ,低賃金労働者の流失度はほぼ“北上广深”と変わらないほどです。
 そういった現実を受け止めながら,杭州市は,住宅の提供や高額の現金手当の支給などといった目に見える利益を与えることによって,海外留学経験者や修士以上の学歴を持ついわゆる“高端人才 gāoduān réncái”(高学歴者や高度な専門知識を有する人材)の確保に力を注いでいることで全国の注目を集めています。
 世界に誇る人文遺産の保護と持続的経済発展を図る杭州が,いろいろな意味で中国の“一线城市”の仲間入りをする日はそう遠くはないでしょう。

日本語文の出典:「中国語よ~いドン!」紅粉芳惠・陳贇(同学社)を改編
音声吹き込み:薄培林(関西大学・非常勤講師)

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陈赟

陈赟関西大学東西学術研究所非常勤研究員

投稿者プロフィール

浙江省出身。1974年10月1日生まれ。日本語学習歴22年。厦門大学で日本語を専攻し、関西大学に留学。関西大学大学院文学研究科(国文学専攻)博士課程修了。博士(文学)。関西大学東西学術研究所非常勤研究員。インタビュー動画『采访中国人』に出演。

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