“吉尼奥日”=“January”

 以前、ボストンに住んでいたとき、バスの中でいつも出会う中国人のおばあちゃんがいました。必死で英語の勉強をしているのですが、あるとき、ふと肩越しにノートを見ると「“吉尼奥日”=“January”」と書いてありました。さすが、中国は漢字の国だと思ったものです。英語の発音を漢字で表記しているのです。
 中国語にも多くの外来語がありますが、中国語の外来語のパターンには大きく分けて3つの種類があります。1つは「音訳語」、2つ目は「音訳意訳混在型」、そして3つ目が「意訳語」です。このうち「音訳語」には感心させられるものがたくさんあります。それは意味までもそこに含ませてしまっているからです。

  “香波”(シャンプー)、“迷你裙”(ミニスカート)、“奔驰”(ベンツ)、“可口可乐”(コカ・コーラ)、“披头四”(ビートルズ)……

 “维他命”(ビタミン)も最近は“维生素”が一般的ですが、なかなかよく出来ていると思います。“必爱歌”(ビッグエコー)もよく考えられています。

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内田慶市

内田慶市関西大学外国語学部教授

投稿者プロフィール

福井生まれ。現在、関西大学外国語学部で教鞭をとる。専攻は「中国語学」。この10数年は特に、「近代における『西学東漸』と言語文化接触」を主な研究テーマとし、さらには、新たな学問体系である「文化交渉学」の確立を目指して研鑽中
パソコンは約25年前に、NEC9801VXIIを使い始め、その後、DOS/Vから「Mac命」に。Mao's Home Page

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