第2回「上海交通大学の校舎と学生食堂」――日本人家族のとある日常in上海

 こんにちは。今日は自分の通っている上海交通大学の校舎と学生食堂を紹介いたします。

 上海交通大学、英語でShanghai Jiao Tong University、略して上交大、上海交大、SJTUと呼ばれたりしています。
上海交通大学と言えば、世界大学学術ランキング “Academic Ranking of World Universities” (ARWU)を最初に立ち上げ、2003年から2009年まで世界の大学ランキングを発表していた学校です。このARWUですが、2009年以降はShanghai Ranking Consultancyという独立した機関が引き継ぎ出版しています。
 理系が強くアメリカを始め多くの海外のトップクラスの大学と提携を組んでおり、国内においても有数の名門校です。と言うとなんだか自分の学校の自慢に聞こえてしまいますが、在学している学生たちが本当に優秀でそんな姿を毎日見ている自分だ言うのだからきっと間違いありません。

 そして彼らの腹を満たし学業を支えるのが学校内にある学生食堂です。学生食堂は閔行(ミンハン)キャンパスに6つ、徐匯キャンパスに1つあります。その他にも小規模な食堂がいくつかあり、レストランやカフェも多数あります。

 自分が最初に徐匯キャンパスの食堂を訪れた時、そのあまりの広さと食材の多さに驚き『こ、これが人口約14億人の国中国の学生の胃袋を満たすため食堂か!』としみじみ思ったのを覚えています。

徐匯キャンパスの食堂

徐匯キャンパスの食堂

 さらに大きな食堂が閔行キャンパスには第一餐饮大楼から第六餐饮大楼まで全部で6つあり、その他にも小さめな食堂がキャンパス内にいくつか点在しています。

閔行キャンパスの第二餐饮大楼一階

閔行キャンパスの第二餐饮大楼一階

一品5元〜10元ほど

一品5元〜10元ほど

こちらは一品2元から

こちらは一品2元から

 二階が教職員用の食堂になっていてテーブルの配置なども一階に比べて少しゆとりのある感じになっています。
 学生も利用可能なのですが、教職員は並ばずに注文することができます。

上のトレイで約15元。日本円で250円ほど

上のトレイで約15元。日本円で250円ほど

 閔行キャンパスの構内にはカフェやコンビニ、スーパー、フランチャイズのファーストフード店などがたくさんあり、肉まん屋さんで有名な『巴比(バビ)』もあります。朝は長蛇の列で、肉まんが中国の代表的な朝食であることをつくづく感じます。朝以降はガラガラ。ちなみに巴比の肉まんは一つ2.5元。40円くらいでしょうか。安いですね。みんな2つも3つも買ってビニール袋に入った肉まんを持ち歩いています。

閔行キャンパス内にある学食以外のカフェとファーストフード店

閔行キャンパス内にある学食以外のカフェとファーストフード店

 閔行キャンパスはキャンパス内に川が流れていたり高速道路の高架があったりと、ものすごく広い敷地になっています。昔はこんなに大きくなかったようで、徐々に敷地が広がっていったと聞きました。
 元々は上海交通大学は徐匯キャンパスから始まり、大学の規模が大きくなってきたことから閔行キャンパスに本部を移し、現在は閔行キャンパスが大学のメインキャンパスになっています。閔行キャンパスの構内には中国庭園があったりして、週末には子供を連れた親子がたくさん構内にお散歩に訪れます。

 徐匯キャンパスは歴史的な建物が多く、同時に近年改築した近代的な建物も混在していて、現在の中国を象徴しているかのようにも思います。
 徐匯キャンパスもいつも観光で来た人たちが正門や有名な古い建物の写真を撮っています。

徐匯キャンパス構内の古い建物と新しい建物が並んでいる様子

徐匯キャンパス構内の古い建物と新しい建物が並んでいる様子

 徐匯キャンパスのある徐家匯は昔フランス租界だった場所で、その名残が街のヨーロッパ的な建築物や街路樹などに残されています。上海交通大学の徐匯キャンパスも煉瓦造りの洋館が何棟もあり、詳しくはわからないのですが歴史的価値の高い建物として保護されているそうです。

徐匯キャンパスにある校友之家-Alumni House

徐匯キャンパスにある校友之家-Alumni House

徐匯キャンパスの図書館

徐匯キャンパスの図書館

 皆さんも上海にいらした際にはぜひ上海交通大学に訪れてみてください。

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東山志帆上海交通大学外国語学院博士課程

投稿者プロフィール

 現在、上海交通大学外国語学院博士課程に在籍。研究分野は多文化的アイデンティティー、異文化への順応、教育機関における多文化的アイデンティティーを持つ児童生徒学生たちの脆弱性、異文化理解教育、教員教育、日中間の更なる相互理解など。2018年4月に夫の転勤に伴い、17歳、15歳、13歳、7歳の子供たちと共に上海に移住。中国に来る以前にカナダでの育児経験もあり、著者自身学生時代をカナダで過ごす。日本在住中は塾や公立中学校の英語科非常勤講師としてこれまで約15年間にわたり教育に携わってきた。日本社会、特に教育機関における帰国子女や今後日本でさらに増えるであろう海外からの留学生や移民の子供たちに対する更なる理解やサポートの充実化、日中の相互理解に向けた取り組みや双方の留学生交流の促進などが現在の主な研究テーマ。

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