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比較

文法

比較

A+“比”+B+形容詞 #1+《比べた差》  (AはBより《どれだけ》……だ。)
A+“没有”#2+B+(这么/那么)#3+形容詞  (AはBほど……でない。)
A+“跟”+B+“一样”+形容詞     (AはBと同じぐらい……だ。)

K老师
K老师

#1
 比較の文で用いられる形容詞には、“很”や“非常”などの副詞をつけることはできません。それは、本課の文法ポイント❶でも述べたように、中国語の裸の形容詞は、もともと対比や比較のニュアンスを含んでおり、“很”を用いることで対比のニュアンスを打ち消してしまうからです。しかし、“更gèng”や“还hái”(更に)といった副詞は比較文と相性がよいため、比較文ではよく見られます(例:他比我还高。‘私も背が高いが彼はもっと高い’)。「ずっと」を意味する「形容詞+“得多”」も使うことができます。(例:我比他高得多。‘私は彼よりずっと背が高い’)

#2
 比較文の否定は“比”の代わりに“没有”を置いて作ります。[A不比B~]という表現もありますが、これは「AはBより~というわけではない(つまりAとBはほぼ同じ)」という意味を表します。次の[A跟B一样~]も「AとBは同じくらい~だ」という意味を表しますが、前者はある予想や期待を否定するという点で前提が必要です。(例:(あなたはAはBよりも賢いというけれど)A不比B聪明。AはBより賢いというわけではない=同じくらいだ)。また、[A不如B~](AはBほど~ではない)という表現もあり、これは[A没有B~]とほぼ同じ意味を表します。

#3
 “这么zhème”は「こんなに(も)」、“那么nàme”は「あんなに(も)」は、程度を表す副詞で、目の前に描写する対象がある場合や現在のことに言及する場合は“这么”を、対象が過去のものであったり、遠く離れている場合には“那么”を用いるのが一般的ですが、このように比較文の否定で用いられる場合には、日本語ではいずれも訳出されません。

例文

A:你比山田大吗?
B:我比他大两岁。

あなたは山田さんより年上ですか?
私は彼より2歳年上です。

A:这件衣服没有那件贵。
B:但是颜色不好看。

この服はあれほど高くありません。
でも、色が良くないです。

A:明天跟今天一样热吗?
B:不,明天没有今天这么热。

明日は今日と同じくらい暑いですか?
いいえ、明日は今日ほど暑くありません。

♪84